軍事思想史入門 第14回【対ゲリラ戦・対反乱作戦】

【対ゲリラ戦・対反乱作戦】

 ゲリラ戦よりも対ゲリラ戦に関する書籍の歴史は古く、その先駆者であるスペインのサンタクルス・デ・マルセナード『軍事的省察の中で反乱とその対策について述べている。

 しかしながら、この分野の発展は広大な海外植民地を保有するようになったイギリスやフランスにおける経験が大きな影響を与えたのは間違いない。

 イギリスのコールウェル『小戦争』の中で、ヨーロッパにおける正規軍同士が争う正規戦とは異なる、ゲリラ戦のような形態の戦争を「小戦争」として、あらゆる形態の小戦争への対策について論じた。

 同じくイギリスのトンプソン共産主義者の反乱の打倒』の中で、マラヤ危機における共産主義勢力の反乱と戦った経験をまとめあげた。

 フランスにおいてもブジョー、ガリエニ、リョーテなどがインドシナマダガスカルアルジェリアなどでの植民地戦争の経験から回想録などの形で様々な知見を残していたが、特に有名なものとしてはガルーラ『対反乱戦:理論と実践』が当てはまるだろう。

 

サンタクルス・デ・マルセナード『軍事的省察

コールウェル『小戦争』

トンプソン『共産主義者の反乱の打倒』

ガルーラ『対反乱戦:理論と実践』

 

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